うさぎ狩り

日曜日になると朝早くからうさぎ狩りに出かけていた。早いときは朝5時とか5時半に家を出ていた。時々、お寺のお坊さんもついていくことがあった。犬は1匹で、山に入ると犬が先にうさぎのにおいをかぎ、うさぎに出会うと鳴いて場所を知らせるのでみんなでその方向に急ぐことになる。それからが大変、あっちに行った、こっちに来たりで山の中をみんなで駆け巡っておりました。ある時、うさぎが私のいる方向に来た時、父の鉄砲が私の方を向いており、びっくりしました。父もうさぎに気を取られ、わたしの居所に気づかず、鉄砲を私の方へ向けたときはびっくりしたでしょう、私も慌てて伏せました。父も気づいてくれて鉄砲の引き金を引かずに済んだと思います。もし、急に引き金を引いていたら、私は今頃生きていなかったでしょう。狩りはおもしろ味もありましたが、時として危険なこともあるので大変でした。ウサギは鴨と違ってなかなか取れるものではありません。一日中山の中をあっち行ったりこっち来たりで、大変な運動量でした。ウサギも一匹も取れないときは家に帰ってきたとき、「今日は坊さんがついてきたからダメだった」というのが口癖でした。帰ってからは鉄砲の掃除、手入れは私の仕事でした。そのあと、鉄砲の球は小学校5年生位から、父に教わって、薬莢に火薬と鉛りの散弾を詰めていつでも発砲できるようにしておくのも私の仕事でした。大変気を使っておりました。たまに不発弾もありましたので。

※写真はイメージです

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