富島高校 生物部 犬の解剖

GHQの命により実業校だった富島高校に転校となってから授業以外に部活動を作ることになった。

私たちは生物部を作った。部員は少数で、何から手をつけてよいかわからなかったのでしばらくいろいろ考えてみた。初めに学校の周囲に小川があったので虫や小さい動物を採ってきて解剖し、色々な臓器を調べていたが、どうも納得できず、犬みたいな動物を解剖してみようということになった。

学校の近くに何匹もいた野犬を捕まえて、その一匹を解剖することとしました。

解剖することに決まってから、自分たちだけで解剖を行うか、または生物部顧問の先生に立ち会ってもらうか、相談していたが、なかなか決めることができず、先生抜きでやろうということにした。

解剖が終わってから、先生を呼ぶことにしました。

生物部の先生がおいでになったのは、すべて解剖が終わってからであった。おいでになった先生を中心に全員を呼んで写真撮影をおこなった。

先生を抜きに我々だけで解剖を行ったことを、先生が大変残念がっておられました。

そのあとも、私は生物部の部員として活動することに決めました。

当時、親しくしていた友達に壱岐尚生君が居た。生物部は私と壱岐君が中心でその他数人がいたが、あまり熱心ではなかった。

そのうち壱岐君は演劇部に好きな彼女ができて、演劇部に興味を持ったので、私が壱岐君を除名した。生物部も人数が少なくなって、その後、部を解散した。

今でも気になっているのは、生きた犬を解剖したことだった。そして犬は丁寧に葬った。しかし、何十年経った今でもときどき思い出して、胸が悼むことがある。さぞかし、痛かったであろう、恨んでいるだろうと思っては気が重くなる。

解剖した日の帰りに急に胸が痛み、しばらく道端に座って痛みのおさまるのを待ちました。

多分、生きた犬を解剖した罰だと思った。その後、生きた犬を解剖することはなかった。

※写真はイメージです

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